文部科学省科学研究費助成事業「新学術領域研究(研究領域提案型)」平成29~33年度ハイブリッド触媒

西形 孝司 » English

所属 山口大学大学院創成科学研究科
役職 教授
連絡先 Email
HP http://nisikata.chem.yamaguchi-u.ac.jp/
専門分野 有機合成化学、有機金属化学、ラジカル化学
研究キーワード アルキル化・ラジカル・有機金属
所属学会・研究会 日本化学会、有機合成化学協会、アメリカ化学会

概要

◆研究課題:
『ラジカル化学に立脚したハイブリッド触媒系の創製と不斉第三級アルキル化への挑戦』

◆研究内容:
第四級(4°)炭素化合物の効率的合成法開発は、有機合成化学における残された難題の一つである。この原因は、1)立体障害の大きな第三級(3°)炭素反応剤と基質反応剤の両者が近接して反応することが困難、そして2) 1)の理由から3°炭素試薬の反応様式が限られるためである(主にSN1反応)。この解決には高い反応性を有する3°炭素ラジカル種の利用が理想的である。しかし、旧来、ラジカル種はその反応性制御が難しく狙った化学種との反応が困難である。そこで、「3°炭素ラジカル種」とその反応相手となる「有機金属、エナミン・エノラートなどの有機種又はイオン種」の双方を近接できる反応場を創出できれば、不斉反応を含む多様な3°アルキル化反応を実行できると考えた。この実現のために2つの活性種を反応可能なハイブリッド触媒反応系の開発を目指す。ラジカル化学を基盤とすることで、2種類の異なる活性種を協働・重奏可能なハイブリッド触媒学という新概念を4°炭素合成化学で実証する。

研究業績

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原著論文

  • "Copper-Catalyzed Tertiary Alkylative Cyanation for the Synthesis of Cyanated Peptide Building Blocks "
    N. Miwa, C. Tanaka, S. Ishida, G. Hirata, J. Song, T. Torigoe, Y. Kuninobu*, T. Nishikata*
    Journal of the American Chemical Society, 2019年1月15日, (142), 1692−1697
  • "Radical and Cation Crossover Reaction System Enables Synthesis of Complex Aliphatic Chains Possessing Functionalized Quaternary Carbons."
    Yumi Murata, Taisei Shimada, Takashi Nishikata
    Bull. Chem. Soc. Jpn, 2019年6月10日, (92), 1419-1429
  • "Radical-Organometallic Hybrid Reaction System Enabling Couplings between Tertiary-Alkyl Groups and 1‑Alkenyl Groups"
    K. Nakamura, R. Hara, Y. Sunada, T. Nishikata*
    ACS Catal., 2018年8月, 8(8), 6791-6795

国際会議

  • The 18th Asian Chemical Congress
    "Sequence-regulated olefin additions to construct quaternary carbon center by using functionalized tertiary alkyl radicals", 招待講演
    Takashi Nishikata
    2019年12月8日~2019年12月12日, Taipei, Taiwan
  • PSRC-9
    "The transformations of α-bromocarbonyls", 招待講演
    Takashi Nishikata
    2019年6月16日~2019年6月21日, California, USA

国内学会(会議)

  • 第66回有機金属化学討論会
    "銅触媒存在下αブロモカルボニルと2つの異なるオレフィンを用いた3成分反応による第四級炭素化合物の合成", ポスター発表
    松田恭介、田中千裕、佐藤大祐、平田剛輝、西形孝司
    2019年9月14日~2019年9月16日, 東京
  • 第31回若手研究者のためのセミナー
    "第三級炭素上での反応化学:立体障害に打ち勝つ多彩な合成方法論", 招待講演
    西形孝司
    2019年8月31日~2019年8月31日, 福岡
  • 第13回プロセス化学ラウンジ
    "銅触媒で制御する3級アルキル化反応の化学", 招待講演
    西形孝司
    2018年11月30日, 静岡
  • 若手研究者のための有機合成化学札幌セミナー
    "α-ブロモカルボニル化学の世界", 招待講演
    西形孝司
    2018年11月8日, 北海道
  • CSJ化学フェスタ
    "2つの活性種を駆使して立体障害に挑む反応化学", 招待講演
    西形孝司
    2018年10月23日, 東京
  • 第46回オルガノメタリックセミナー
    "銅触媒による活性種制御に基づいた分岐型反応開発", 招待講演
    西形孝司
    2018年10月5日~2018年10月5日, 広島
  • 第35回有機合成化学セミナー
    "α-ブロモカルボニルを第3級アルキル源とする多彩な合成化学", 招待講演
    西形孝司
    2018年9月18日~2018年9月20日, 山形
  • 第11回中国四国地区錯体化学研究会
    "銅錯体とアルキルラジカル種の反応による立体的に込み合った分子合成", 招待講演
    西形孝司
    2018年4月28日~2018年4月28日, 高知

受賞

  • 「日本化学会欧文誌論文賞(BCSJ賞)」
    受賞者:西形孝司
    贈呈元:日本化学会
    受賞日:2019年9月15日
  • 「Thieme Chemistry Journals Award」
    受賞者:Takashi Nishikata
    贈呈元:Thieme社
    受賞日:2019年1月7日

メディア報道

  • 科学新聞
    「1つの反応系で2つの活性種を使用可能」
    K. Nakamura, R. Hara, Y. Sunada, T. Nishikata*, 2018年6月29日
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  • 化学工業日報
    「新クロスカップリング」
    K. Nakamura, R. Hara, Y. Sunada, T. Nishikata*, 2018年6月19日
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